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美容の極み

ヒルドイド

美肌効果のある処方薬「ヒルドイド」は処方されなくなる!?

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美肌効果があるとして人気の処方箋「ヒルドイド」。そして、そのジェネリックである「ビーソフテン」。

ヒルドイド

ビーソフテン

どちらも保湿作用が高く美肌効果があるとしてネットで騒がれ、また口コミなどでも徐々に広がり、皮膚科に保険適用で処方してもらう方が後を絶ちません。

そんな私も大好きなヒルドイド。元々アトピーを持っているのでよく掛かりつけの病院から処方してもらうのですが、なんと、「ヒルドイド」を保険適用から外すことを検討している動きがあるようです。というのも、肌に疾患があるわけではなく、美肌目的として処方してもらっている方が多いというのが問題視されているそうです。

今日はその点について詳しく記述しますので、今までヒルドイドを美容目的として良く使われていた方は是非以下の記事をお読みください。

目次

「ヒルドイド」とは?効果と副作用

「ヒルドイド」というのは、外用薬を専門とする製薬会社、株式会社マルホが製造販売する医薬品です。「ヘパリン類似物質」を薬効成分としており、抗炎症血行促進剤、血行促進・皮膚保湿剤として処方されます。

「ヘパリン」とは、人間の体内に存在するムコ多糖類の一種のことです。水分を蓄える働きがありますので、肌のうるおいを保持して乾燥を防いでくれます。また、血液が固まるのを抑え、血栓を予防する効果もあるので、塗ることによって皮膚の血行がよくなり、老廃物を流してくれる働きも備わっています。

抗炎症作用、血行促進作用によって乾燥しがちな肌に潤いを与え、血行を良くして肌の再生を促し、炎症を鎮めて肌の回復を助ける効果があるのです。

「類似」という言葉の通り、ヘパリンと似た働きをする物質が配合されているわけですが、これに似せて作られたのが「ヘパリン類似物質」でして、ブタの気管軟骨を含む肺臓から抽出されて作られています。

ヒルドイドの効果
外傷(打撲、捻挫、挫傷)後の腫脹・血腫・腱鞘炎・筋肉痛・関節炎、血栓性静脈炎、血行障害に基づく疼痛と炎症性疾患(注射後の硬結並びに疼痛)、凍瘡、肥厚性瘢痕・ケロイドの治療と予防、進行性指掌角皮症、筋性斜頸(乳児期)
—ヒルドイドゲル0.3% 添付文書より

皮脂欠乏症、進行性指掌角皮症、凍瘡、肥厚性瘢痕・ケロイドの治療と予防、血行障害に基づく疼痛と炎症性疾患(注射後の硬結並びに疼痛)、血栓性静脈炎(痔核を含む)、外傷(打撲、捻挫、挫傷)後の腫脹・血腫・腱鞘炎・筋肉痛・関節炎、筋性斜頸(乳児期)
—ヒルドイドクリーム0.3%・ヒルドイドソフト軟膏0.3%・ヒルドイドローション0.3% 添付文書より

私は過去に、脇の多汗症手術によるケロイドの治療として、そしてアトピー性皮膚炎の予防と治療の為の保湿材として、そしてニキビ治療にあたってディフェリンゲルの副作用の乾燥対策として処方され使ってきました。手荒れ、乾皮症やケロイド、アトピーなどの患者さんによく処方されるようです。

また、後発品として「ビーソフテン」がありますが、こちらも上記と同様によく用いられています。

美肌効果があると大人気

もともと処方箋である「ヒルドイド」がなぜこんなにも美肌効果があるという事で人気になったのでしょうか。よくネットでは、

ヒルドイドでシワが改善された!
乾燥肌には絶対にこれ!
高い化粧品よりも効果がある!
肌がきれいになった!

といったかんじに紹介されており、医薬品という事から通常の化粧品よりも効果があるっという効果への関心度と、安価ということでジワジワと人気が広がるようになりました。ツイッターやブログ、フェイスブック、インスタでの拡散は人気上昇につながりやすい為、爆発的に美肌コスメとして人気になったのだと考えられます。

そんな私の美容大好きな友人も「ヒルドイド崇拝者」でして、これが無いとスキンケアできないと言って毎日使っていますし、過去私もスキンケアはヒルドイド一つで済ましていた事があります。

あれだけネット上で良いと言われていたので、やはり一度は試したくなるものです。

実際に美容効果はあるのか

では実際に「ヒルドイド」には美肌効果を期待できるだけの効果があるのでしょうか。まずは成分から見てみましょう。

ヒルドイドの成分は下記の通りです。

ヒルドイドローション0.3%
ヘパリン類似物質、グリセリン、白色ワセリン、スクワラン、セタノール、還元ラノリン、セトマクロゴール1000、モノステアリン酸グリセリン、パラオキシ安息香酸エチル、パラオキシ安息香酸プロピル、カルボキシビニルポリマー、ジイソプロパノールアミン

ヒルドイドソフト軟膏0.3%
ヘパリン類似物質、グリセリン、スクワラン、軽質流動パラフィン、セレシン、白色ワセリン、サラシミツロウ、グリセリン脂肪酸エステル、ジブチルヒドロキシトルエン、エデト酸ナトリウム水和物、パラオキシ安息香酸メチル、パラオキシ安息香酸プロピル

これを見る限り美容成分は一切入っていないことが分かります。また、有効成分として配合されている主成分の「ヘパリン類似物質」には保湿効果や血行促進効果はあるものの美容上の効果は持っておりません。グリセリン、スクワラン、白色ワセリンなどはよく化粧品に配合されている一般的な原料ですですから、他の化粧品よりも効果が高いとは言えません。
 
 

保湿効果は他の化粧品にも備わっています

「これを塗ると肌がしっとりして潤う。肌もつるっとする。」

っと言われていますが、確かに保湿効果はあります。しかしこの潤い効果や使用後の肌のテクスチャーというのはスクワランやワセリンなどの保湿効果によるものが大きいと言えます。同じような使用感のスキンケア製品は沢山ありますから、格別ヒルドイドが飛びぬけた効果があるというわけではないのです。
 
 

医薬品だから良いという誤信

「医薬品」、「ドクターズコスメ」、「医師が監修」・・・といったワードが製品につくことで他のアイテムよりも効きそうっと思い込んでしまう傾向がありますが、ヒルドイドもその一つと言えましょう。使用感は他のスキンケアアイテムと変わりないのに、このようなワードによって効果があるように錯覚してしまうのです。

そして「医療用」という事で肌に優しく、どんな肌でも使えるっと思い込んでしまう事も人気の原因でもあります。

確かにアトピー肌や乾皮症に使われている位なので肌に優しそうなイメージがありますが、実はヒルドイドには旧表示指定成分が含まれており、特に敏感肌の方が避けたがっている防腐剤もヒルドイドには入っているんです

もう一度上記の成分を見てください。

「パラオキシ安息香酸エチル」、パラオキシ安息香酸プロピル」という成分がありますよね。これは防腐剤であるパラベンのことです。医薬品であってもちゃんと添加物は入っています!!

「防腐剤が入っていると肌によくないからヒルドイド使ってる」
「ヒルドイドは通常の化粧品よりも優しいから安心」

という理由で使っているは、たまたま肌の状態やタイミングで荒れなかっただけです。そもそもどんなナチュラルな化粧品であっても合う合わないは必ずありますから、100%ヒルドイドが合うわけではありません。

実際のところ、ヒルドイドを使った方の中には副作用が出てしまった方もおり、主な副作用として、皮膚炎、かゆみ、発赤、発疹、潮紅、皮膚刺激感、紫斑などが報告されています。

ヒルドイドクリーム0.3%の副作用
総投与症例2471例中、23例(0.93%)に副作用が認められ、主なものは皮膚炎9件(0.36%)、そう痒8件(0.32%)、発赤5件(0.20%)、発疹4件(0.16%)、潮紅3件(0.12%)等。

現在の薬剤費の現状

美容に良いとの情報が広まるようになってから、保険を使ってなるべく安価にヒルドイドを手にしようとする方が増えました。また、家族の誰かに皮膚疾患があり、その際に処方されたヒルドイドを美容目的で家族の一員も使っているという現状もあります。

それに伴い不適切な使用がされるようになり、なんと平成28年度、1回の受診で25グラム51本分以上と大量に処方された例が1千回以上あったことが厚生労働省の調査で分かっています。また、同年度に10本分以上の処方も100万回以上あったそうです。

25グラムのヒルドイドの薬価は590円。これに加えて診察費や調剤料などがかかってきますから、それらを合わせると1000円以上かかります。これによって医療費がかなり右肩上がりとなり、健康保険組合連合会が保険適用から外すべきっと提言したわけです。また、海外では保湿剤に健康保険は適用されていないこともあって、このような問題提起がなされています。

本来はアトピー性皮膚炎やケロイドなどの治療に処方されるもの何に、美容目的での不適切な処方によってこんな状態になっているわけです。

医療費の自己負担分以外は保険料や税金によってまかなわれているわけですから、こういった不必要な診察や処方を受けることは医療費の無駄遣いなんです。

全国の健保組合から成る健康保険組合連合会(健保連)は9月、医療費の明細書「レセプト」の分析結果を公表。「皮膚乾燥症」の病名で、ヒルドイドや類似後発品の処方だけを受けた美容利用が疑われる処方額が約5億円あったとした。これを基に全国の薬剤費を推計すると年93億円に上る。
―産経ニュース

  • 安価な保湿材はいくらでも売っている
  • 海外では保湿材に保険適応はなされていない
  • そもそも美容目的で作られてはいない
  • 医療費が膨れ上がっている
  • 皮膚疾患治療において、必ずしもヒルドイドでなければならないという訳ではない

という事もあり、保険適応外になってもおかしくはありません。

しかし保険適応から外す提言というのはヒルドイドだけではありません。過去に風邪薬、湿布薬、ビタミン剤なども問題となっていました。特にビタミン剤なんかはヒルドイドと同様に美容目的で処方してもら方が多いのではないでしょうか。

規制の難しさ

これでは本当にヒルドイドを必要としてる患者からしたら不満が残りますよね。じゃぁ美容目的で保険適応されないよう、うまい事規制すればいいのではっと思われるかもしれませんが、実際の所これはかなり難しいようです。

実際に皮膚疾患で処方されたとしても、その患者が疾患部位と同時に美容目的としても使っている場合もあるわけですが、そこまで医者は確認できません。また、処方対象患者が他の人に譲渡している場合、それを確認することはできません。

規制をいくら設けたところで解決できる問題ではないでしょう。

規制見送り?!

ヒルドイドの規制について色々述べましたが、2018年の1月、厚生労働省がこの「ヒルドイド」の処方についての規制を見送るという発表をしました。

美容目的での処方が問題となっていたわけですが、多くの患者や関係者からの反対意見を考慮し、保険適用外にしたり、処方量の制限といった規制を設けることは今のところしない、との事です。ただし、医療目的以外で使用しないという明確な通知を強化する方針を取って対応していくようです。

厚生労働省が「中央医療協議会」に提出改定案の一部は下記の通りです。

「美容目的などの疾病の治療以外を目的としたものについては、保険給付の対象外である旨を明確化する」
「審査支払機関において適切な対応がなされるよう周知する」

アトピーや乾皮症などの方はもちろん、ガン患者で放射線治療を受けている方や、膠原病などの難病と闘っている方にとっては長い期間、しかも多くの量を必要とするヒルドイド。もし保険適応外になってしまっては負担がかなり増えてしまいます。そういった方たちへの配慮はもちろん、実際の規制の難しさを考えると、保険適応外というのは難しい問題でしょう。ひとまず、ヒルドイドを必要とする方にとってはホッとする喜ばしい改定案ですね。

「ヒルドイド」個人輸入のすすめ

ヒルドイドに美肌効果は認められていないっというのは知っておりますが、使用感が好きでしたので私は今でも使っています。血行を促進するという作用が血行不良によるクマにピッタリの効果だったので、気になった時に塗るようにしています。もちろんアトピー部分にも塗っていますよ。

一応アトピーとしてきちんと医師から処方してもらっているのですが、医療費の現状を知るとアトピーであっても処方してもらうのに躊躇したりするものです。また、病院に行くのが面倒になる場合もあり、最近では個人輸入でヒルドイドを購入したりしています。

こちらのヒルドイドフォルテクリーム(HirudoidForteCream)ヒルドイドフォルテジェル(HirudoidForteGel)は一本約2000円ほどで購入可能です。

クリームタイプ

ジェルタイプ

ヘパリン類似物質であるムコ多糖体多硫酸エステルの働きによって、皮膚の乾燥を防ぎ、血行をよくする塗り薬です。ケロイドの治療と予防にも使用されているものですから日本の物と変わりありません。肌への保湿、血行促進及び、抗炎症の治療としてトルコで扱われているものです。

使用者のレビュー

  • トレチノインでしみ取りしているため、アフターケア用の保湿クリームを探していて見つけました。効き目に期待してます。
  • 黒ずんだ傷跡に辛抱強くぬっていたら、肌の色がかなり明るくなってきました。時間はかかりますが効き目は確かです。
  • メンソール(アルコール?)っぽい塗り心地があるため、夏はクリームではなくこちらを愛用していました。冬はクリームを使用しています。どちらもコスパも最高です。
  • 化粧水の後にマッサージを兼ねて顔全体に塗っています。塗って少し経つとサラッとしていて最初びっくりしました。臭いも気にならない(どちらかと言うと好きな匂い)です。とても使いやすくて気に入っています。
  • 某モデルさんが化粧下地として使用しているということでただの保湿としての使用だけでなく、化粧下地としても使用しています。さっぱりしているのに、もっちり保湿してくれている感じ。パウダーがぴたっ!と密着します。

美容目的で使用されたい方は、病院ではなく個人輸入での購入の方が良心的にもいいのではないでしょうか。病院にいくと初診料や再診料、調剤量など色々かかり、結局ヒルドイドが保険適応で処方されたとしてもそれなりに費用がかかります。個人輸入ですと保険はもちろん適応されず実費になりますが、お品代だけで購入できますからこちらの方が安く手に入る場合がほとんどです。ただし、美容上の効果が認められておりませんのでそこはご理解ください。

まとめ

ヒルドイドが処方箋から外れる?っという事が話題になったわけですが、結局規制は今のところありません。しかし、基本的には医師からの処方箋であり、保険が適応されるわけですから、医師から言われた通りの使用方法で使うべきですし、常識の範囲で使う事が大切。美容目的として使う事は医療費の増大につながるという事を忘れず、上手にヒルドイドと付き合っていくべきです。


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